マルケサス諸島
パペーテから飛行機で3時間45分。南太平洋の自然が色濃く残る荒々しいマルケサス諸島には、あらゆる点で「最果ての島」の雰囲気が醸し出されています。ここには、いにしえのマオリの精神が強く息づいていた頃のままの姿が残っており、島々は太平洋に抗うかのように、切り立った崖の上で静かにそびえ立っています。12の島々から構成されるマルケサス諸島です
フレンチポリネシアの中でも大航海時代から手つかずの大自然が残されているとても貴重な諸島です。ヘヌア・エナナ(人類の大地)と呼ばれる、南太平洋の孤島であるマルケサス諸島には、強くそして誇り高い人々が生き、そして素晴らしい文化が育まれてきました。マルケサスの人々は独特の言語を話します。軽快なリズムの発音の訛りは、この島の最初の住民であったマオリ族の古代ポリネシア語に通じるものがあります。
火山の崖から流れ落ちる305mもの滝、雲間へと伸びる山々など、この島々では自然の驚異の数々を見る事ができます。
1888年、ロバート・ルイス・スティーブンソンはマルケサス諸島を訪れ、当時の驚きをこのように綴っています。「私はこれまでに世界の方々で朝日を眺めてきたが、最も感動をもって迎えた夜明けはヌクヒバのアナホ湾だった。」
ヒバオア島
この島の最大の村であるアツオナは、タアアオ湾の奥にあり、最も高い山(標高1,276 mのテメティウ山と標高1,026 mのフェアニ山)が背後にそびえ立っています。
ポール・ゴーギャンの島としてよく知られるこの歴史ある素晴らしい島は、ポリネシアの伝説でヒバオア島は神の「屋敷」の大梁とされています。手つかずの自然や彫刻を施された大きな石の遺跡ティキが随所にあり、そして目を疑うほどの絶景が有名です。
このヒバオア島は、フランス人画家ポールゴーギャンや、作詞家・歌手・俳優のジャック・ブレルが晩年過ごしたことで有名。
この島の現代の木や石の彫刻は、至る所に散在する多くの遺跡で見られるペトログリフやタパ、ティキなどに表現された古くから伝わる伝説の物語を近代的な手法で表現しています。その肥沃で草木生い茂る土地のおかげで「マルケサス諸島の庭園」と言われている。
ヒバオア島を冒険・観光する
アクティビティー: 馬に乗って熱帯雨林を進む。
おすすめ: 高くそびえ立つ山々、遠くのビーチ、奥地に隠れた滝、ジャングルの中を4WD車で駆け抜ける。
発見する: 石でできたティキ、古代の住居跡、岩面彫刻などの遺跡を探索。
リラックス: 島の穏やかな空気に浸ってくつろぐ、または湾を望むヒルサイドでシンプルかつ優雅なロッジで美味しい食事に出会う。
楽しみ方: 島の小さなスタジオやクラフトセンターで彫刻やタパ布、彫像をお買い物。
主な観光地
・ゴーギャン記念館(Cultural center paul gauguin atuona)
・カルヴェール墓地(Calvaire cemetery):ゴーギャンのお墓
・イポナ遺跡(Ipona site):マルケサス諸島最大の遺跡で巨大な石像「ティキ」がある。イースター島のモアイ像の起源とされる
・バージンベイ(Virgin bay):儀式と執り行う祭壇の一つで絶景ポイント
考古学的発見
マルケサスの山々の奥深くには、マルケサスの言葉でメアエと呼ばれる古代の神聖な祭祀場が隠されています。ここには宗教的儀式の行われた場所の跡や石の神殿、巨大なティキ像などがあります。
ヌクヒバ島のタイピバイ渓谷とハティヘウには多くの岩面彫刻や廃墟、古代の宗教的遺跡が残っています。ヒバオア島のタアオア渓谷では古代の建造物が復元され、猛々しく誇り高いマルケサスの伝統を明らかにしています。
Av Makemake, CC BY-SA 3.0, Lenke
木と石の彫刻
木や石に刻まれるマルケサスの複雑な彫刻は世界的に有名で、マルケサスの人々は地球上で他のどこにもない先祖から伝わるデザインを彫り込んでいます。自然の貴重な木と石を彫って作られるマルケサスの器やプレート、像は高く評価されています。この貴重な作品は、ここに住むローカルの職人の工房で直接購入可能です。
フランス領ポリネシアで最大のティキ像もこの島にあり、ヒバオア島は黒砂のビーチと太平洋にそびえ立つ崖で囲まれています。
作家や芸術家
絶海の島々マルケサスは、かつてこの島々を訪れた著名な作家や画家たちのお陰で、ヨーロッパやアメリカでよく知られる名前となっていきました。
「白鯨(Moby Dick)」の著者であるハーマン・メルビルは1842年に、ヌクヒバ島における捕鯨船からの脱走と、食人種の住む谷での冒険を綴った「タイピー(Typee)」を執筆しました。ロバート・ルイス・スティーブンソンは1888年にこの地で6ヶ月間を過ごし、後に南太平洋を渡った自身の航海について、「南の海で(In the South Seas)」を書き上げました。
名作「宝島 (Treasure Island)」の作者であるジャック・ロンドンは1907年にヌクヒバ島に赴き、人気の冒険物語「南海物語(South Sea Tales)」を書きました。ベルギーで有名な作詞家、ジャック・ブレルは彼の人生最後の作品をヒバオア島で制作しました。画家ポール・ゴーギャンはアースカラーをベースに数々の作品を描き、タヒチの美しさを世界に知らしめました。ゴーギャンのタヒチでの作品は、現在では値段の付けられないほどの価値を持っています。
彼は最初にタヒチ島へ移り住み、晩年は「自分の想像力を新たに生まれ変わらせる」為にヒバオア島で過ごしました。
レストラン・ホテル
ヒバオア島のお勧めホテル、ヌク・ヒバ・ケイカハヌイ・パール・ロッジ、そしてヒバ・オア・ハナケエ・パール・ロッジにあるレストランではともに、国際色豊かなメニューが用意されています。このレストランでは、マルケサスの食文化に影響を受けたクリエイティブなフレンチを食べる事ができます。ワインも様々な国のものが豊富に用意され、山々や湾を望む事のできる景観と雰囲気をより一層素晴らしいものにします。また、ヌクヒバ島のタイオハエやハティヘウ、そしてヒバオア島のアツオナでは伝統的なマルケサス料理を楽しむ事ができます。
アクセス
マルケサスおよびその周辺へのアクセスは多様な手段があります。
エアタヒチは、パペーテからヌクヒバ島までの航空便を毎日(フライト時間3時間45分)、ヒバオア島までの便を週に5日(フライト時間3時間50分)のペースで運行しています(ノンストップサービス)。ヌクヒバ島からヒバオア島への接続便(フライト時間50分)も複数便が毎週運行しています。
タヒチ発着のタヒチアン・プリンセス号や島々への生活物資の運搬と客船の役割を兼ねている貨客船「アラヌイ3」、ポールゴーギャンクルーズ等、島間の移動には船を使用する事ができます。
ヒバオア島でのアクティビティーや空港との往復の交通手段、ホテルなどは弊社にてお手伝いいたします。