イタリア・ローマの中心部にあるカンピドーリオ広場は、ローマの7つの丘の一つ「カピトリーノの丘」の上に広がる広場です。かつて古代ローマ時代には、この丘が都市の最も神聖な場所で、凱旋パレードの終点や「世界の中心」と呼ばれる場所でした。現在の広場は、1536年に神聖ローマ皇帝カール5世がローマを訪れることを機に、教皇パウルス3世がミケランジェロ・ブオナローティに再設計を依頼したのが始まりです。ミケランジェロは既にあった2つの建物に新しいファサードを作り、対称性を保つために3つ目の建物を加える計画を立て、広場全体を台形に整えました。
実際に訪れると、まず驚くのが広場の幾何学的な美しさです。ミケランジェロが設計した床の模様は、4つの三角形が重なり合って中央に12角星を作り、古代ローマの「世界の中心」を象徴するオンファロス(へその石)を思わせるデザインになっています。この床の石畳は、ミケランジェロの死後も完成せず、1940年にムッソリーニの命令でようやく完成しました。広場の中央には、古代ローマの賢帝マルクス・アウレリウスの騎馬像が立っていますが、これは1981年に内部のカピトリーノ美術館に移され、現在は外に立つのはレプリカです。広場を囲む3つの建物は、右側の「コンセルヴァトリ宮」、左側の「ヌオーヴォ宮」、正面の「元老院宮」で、これらは「カピトリーノ美術館」として世界最古の公共博物館として機能しています。
この広場を訪れる最大の理由は、ローマの歴史と芸術を一度に楽しめることです。カピトリーノ美術館は1471年に教皇シクストゥス4世が古代の青銅像を寄贈したことから始まり、1734年に一般公開された世界最古の博物館です。館内にはローマの象徴である「カピトリーノの狼」や、マルクス・アウレリウスの騎馬像の原物、ベルニーニの「メドゥーサ」など、貴重な彫刻が展示されています。入場料は一般15ユーロ、割引9.50ユーロで、2026年2月からローマ市民と近郊住民は無料になりました。開館時間は毎日9時30分から19時30分で、最終入場は18時30分です。休館日は5月1日と12月25日です。美術館のテラスからは、フォロ・ロマーノの遺跡群を一望でき、古代ローマの中心地を眼下に見下ろす絶景が広がります。
効率よく楽しむためには、朝9時30分の開館と同時に訪れるのがおすすめです。午前中は観光客が少なく、美術館もゆっくり回れます。広場への入場は無料で、ミケランジェロが設計した「コルドナータ」と呼ばれる大階段を上っていきます。この階段は馬も通れるほど幅広く、上部には双子の神カストルとポルックスの像が出迎えてくれます。最寄りは地下鉄B線のコロッセオ駅から徒歩15分、またはバスでピアッツァ・ヴェネツィア近くまで行くのが便利です。コロッセオやフォロ・ロマーノと隣接しているため、朝に古代遺跡を回り、午後にカンピドーリオ広場と美術館を訪れるのが理想的な一日コースです。ミケランジェロの設計思想と古代ローマの歴史が融合したこの広場は、初めてのローマ旅行者にもリピーターにも、永遠の都の美と知性を感じさせる、外せない必見スポットです。






