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世界最古の砂漠「ナミブ砂漠」が広がり、異世界のような絶景と野生動物の宝庫として知られるナミビア。アフリカ南西部に位置する、壮大な自然と多様な野生動物、独特な文化が融合した魅力的な国です。エトーシャ国立公園での野生動物との出会い、光一つない暗闇の中の星空観測など、忘れられない体験が待っています。
ナミビア旅行を計画する上で欠かせない観光スポット、絶品グルメ、必要な予算、ベストシーズン、そして最新のビザ情報までを網羅的に解説します。一生に一度の感動体験を、失敗なく叶えるための完全ガイドです。
ナミビアってどんな国?基本情報をチェック
ナミビアはアフリカ南西部に位置し、日本の約2.2倍の国土を持つ広大な国です。ドイツの植民地時代の面影を残す街並みと、手つかずの大自然が融合した独特の景観が魅力です。
ナミビアは日本の約2.2倍もの面積を持ちながら、人口は約303万人という広大な国です。南半球に位置するため季節は日本と逆で、乾季(5月~10月)と雨季(11月~4月)に分かれます。
公用語は英語ですが、ドイツ語やアフリカーンス語も広く使われており、ドイツ植民地時代の名残が感じられます。
基本情報一覧
| 項目 | 内容 |
| 国名 | ナミビア共和国 (Republic of Namibia) |
| 首都 | ウィントフック (Windhoek) |
| 言語 | 公用語は英語(旅行もしやすい)。他、アフリカーンス語、ドイツ語など。 |
| 通貨 | ナミビア・ドル (NAD)。南アフリカ・ランド (ZAR) と等価で通用します。 |
| 時差 | 日本より-7時間(サマータイム時は-6時間) |
| フライト | 日本からの直行便なし。香港、ドーハ、アディスアベバ等を経由し、ヨハネスブルグ経由でウィントフックへ入るのが一般的(所要20〜30時間)。 |
【重要】ビザ(査証)について(2025年最新)
これまで日本人は観光目的であればビザ不要でしたが、2025年4月1日より、日本を含む多くの国の旅行者に対してビザ取得が義務化されました。
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取得方法: オンラインでの事前申請(E-Visa)または到着時のアライバルビザ(Visa on Arrival)。
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費用: 1,600 NAD(約13,000円 ※2025年時点の為替レートによる)。
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注意点: アライバルビザは混雑が予想されるため、事前のオンライン申請が推奨されています。
ナミビアのベストシーズンと服装
ナミビアは南半球にあるため、日本と季節が逆転します。また、砂漠気候のため昼夜の寒暖差が激しいのが特徴です。
ベストシーズン:5月〜10月(乾季・冬)
ナミビア旅行のベストシーズンと言えるでしょう。雨がほとんど降らず、空気がカラッとして晴天が続くため、観光に最適です。特にエトーシャ国立公園では、水を求めて野生動物が水場に集まるため、サファリには絶好のシーズンです。
グリーンシーズン:11月〜4月(雨季・夏)
気温が上がり、午後に雷を伴うスコールが降ることが多くなります。大地が緑に覆われ、普段とは違う生き生きとした景色が広がりますが、道路状況が悪化することがあるため注意が必要です。
より快適に旅行するなら、ショルダーシーズン(4月~5月、10月~11月) がおすすめです。ハイシーズンほどの混雑もなく、費用もピーク時に比べて抑えられるため、バランスの取れたナミビア旅行が楽しめます。
【保存版】ナミビアのおすすめ観光地ランキングTOP10
1. ソススフレイ(ナミブ砂漠)/ Sossusvlei
ナミビア観光のハイライト。 赤褐色の砂丘が連なる世界最古の砂漠。「Dune 45」での朝日鑑賞は必見です。
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MEO Tip: ゲートオープンに合わせて出発し、朝日で赤く染まる瞬間を狙いましょう。
2. デッドフレイ / Deadvlei
900年前に枯れた白い粘土質の盆地に、真っ黒な枯れ木が立ち尽くす「死の沼」。青い空、赤い砂丘、白い大地、黒い木のコントラストは、この世のものとは思えない絶景です。
3. エトーシャ国立公園 / Etosha National Park
関東平野ほどの広さを誇る野生動物の楽園。巨大な塩湖(エトーシャ・パン)を中心に、ゾウ、ライオン、キリン、サイなどビッグ5を含む動物たちが生息しています。
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おすすめ: 公園内のロッジに宿泊し、夜の水場に集まる動物を観察するのが最高です。
4. スワコプムント / 
大西洋に面したリゾート地。ドイツ植民地時代の美しい木組みの建物が並びます。砂漠ツアーの拠点としても人気で、美味しいシーフードが楽しめます。
5. ウォルビスベイ / Walvis Bay
スワコプムントの南に位置する港町。フラミンゴの大群が見られるラグーンや、ピンク色の塩田が見どころ。ここから出る「サンドイッチ・ハーバー」への4WDツアーはスリル満点です。
6. スピッツコップ / Spitzkoppe
「ナミビアのマッターホルン」と呼ばれる巨大な花崗岩の岩山。ロッククライミングの名所であり、古代の岩絵(ブッシュマン・アート)も残っています。
7. スケルトンコースト(骸骨海岸) / 
濃霧が発生しやすく、かつて多くの船が座礁したことから名付けられた海岸。打ち上げられた難破船の残骸やクジラの骨が点在する、荒涼とした美しさが漂う場所です。
8. フィッシュリバー・キャニオン / 
アメリカのグランドキャニオンに次ぐ、世界第2位の規模を誇る巨大渓谷。展望台からの眺めは圧巻です。
9. コールマンスコップ /Kolmanskop 
かつてダイヤモンド採掘で栄えた街が砂に埋もれたゴーストタウン。廃墟ファンや写真家にとって聖地のような場所です。
10. カオコランド(ヒンバ族の村) / Kaokoland
北部に暮らす、赤土を肌に塗った伝統的な生活を守る「ヒンバ族」に出会えるエリア。オプウォ(Opuwo)の町を拠点に訪問ツアーに参加できます。
ナミビア旅行の費用・予算は?
ナミビア旅行は「航空券代」が大きなウェイトを占めますが、現地の滞在費はスタイルによって大きく変動します。
旅行日数の目安と予算感(1名あたり)
ナミビア観光のハイライトを巡るなら、最低でも現地5泊(全行程7〜8日)は必要です。
| 日数 | 予算目安(航空券込) | 旅行スタイルの特徴 |
| 5泊8日 | 55万円〜 | ウィントフックとナミブ砂漠のみの弾丸プラン。 |
| 7泊10日 | 65万円〜 | 【推奨】 砂漠、スワコプムント、エトーシャ国立公園を周遊する王道コース。 |
| 10泊以上 | 80万円〜 | 北部のヒンバ族訪問や、南部のフィッシュリバーキャニオンまで足を延ばす充実プラン。 |
費用内訳
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航空券:日本からの直行便はなく、乗り継ぎを含めると往路で約20〜25時間かかります。航空券の相場は時期によって大きく変動します。
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宿泊費:都市部では比較的手ごろな価格の宿泊施設もありますが、ナミブ砂漠やエトーシャ国立公園周辺など観光地のロッジは高めになる傾向があります。
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交通費:広大な国土のため、レンタカーでの移動が一般的です。ガソリン代は1リットル約20NAD(約160円)です。
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食費:ローカル食堂での食事は80NAD(約640円)~、観光地のレストランでは300NAD(約2,400円)~が相場です。
ナミビアの治安と安全対策
ナミビアは比較的政治的に安定しており、治安も比較的良いとされていますが、高い失業率や貧困等の社会・経済的な背景から、強盗や窃盗などの一般犯罪が発生しています。
以下の点に注意して安全な旅行を心がけましょう:
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人通りの少ない場所の一人歩きを避ける
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貴重品を目立つように持たない
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短い距離でも徒歩で移動せず、車もしくは信頼できるタクシー会社を利用する
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犯罪多発地域(タウンシップ)には近づかない
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クレジットカードを使用する際は、カードから目を離さない
ナミビアで絶対食べたい!おすすめグルメ&お土産
ナミビアの食文化は、ドイツの影響を強く受けています。特にビール文化が根付いており、地ビールが楽しめます。伝統的な食材では、ビルトン(乾燥肉)が有名で、おつまみとしても人気です。また、シカ肉(オリックス、クドゥなど)のステーキもぜひ味わいたい料理の一つです。
1. ゲームミート(野生動物の肉)
ナミビアでは、オリックス、クドウ、スプリングボック、シマウマなどの肉(ジビエ)が一般的です。
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おすすめ店: 首都ウィントフックの有名店 「Joe’s Beerhouse (ジョーズ・ビアハウス)」 はマスト。オリックスのステーキは臭みがなく、赤身の旨味が凝縮されています。
2. ナミビア・オイスター(生牡蠣)
大西洋の寒流で育ったウォルビスベイ産の牡蠣は、小ぶりながら濃厚でクリーミー。世界中の美食家が絶賛する品質です。
3. ビルトン (Biltong)
牛肉やゲームミートをスパイスで味付けして乾燥させた干し肉。ビールのおつまみに最高で、スーパーやガソリンスタンドで手軽に購入できます。
4. ウィントフック・ラガー (Windhoek Lager)
ドイツのビール純粋令に基づいて作られるナミビアの国民的ビール。スッキリとした喉越しで、暑い砂漠の気候にぴったりです。
5. カパナ (Kapana)
地元の市場(特にウィントフックのKatutura地区)で食べられるストリートフード。牛肉を直火で焼き、特製のスパイス(カパナ・スパイス)をつけて食べます。
ナミビア旅行のモデルコース(7泊8日)
効率よく主要スポットを回る王道プランです。
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1日目: ウィントフック到着。レンタカー手続き、スーパーで買い出し。「Joe’s Beerhouse」で夕食。
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2日目: ナミブ砂漠エリアへ移動(約5時間)。夕日鑑賞。
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3日目: 早朝からDune 45、デッドフレイ、ソススフレイ観光。セスリエム・キャニオンへ。
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4日目: スワコプムントへ移動(約5時間)。途中、南回帰線の看板で記念撮影。
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5日目: ウォルビスベイでフラミンゴ鑑賞、サンドイッチ・ハーバーツアー参加。
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6日目: エトーシャ国立公園へ移動(約5〜6時間)。
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7日目: 終日エトーシャ国立公園でサファリドライブ。
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8日目: ウィントフックへ戻り(約4時間)、空港へ移動。帰国。
ナミビア旅行のFAQと注意点
Q. 治安は大丈夫ですか?
A. アフリカの中では比較的安全と言われていますが、首都ウィントフックではひったくりや強盗が発生しています。特に人気のない場所の一人歩きや、夜間の外出は避けましょう。車内に荷物を置いたまま離れるのも厳禁です。
Q. レンタカーの運転は難しいですか?
A. 左側通行・右ハンドルで日本と同じですが、都市部を離れるとほとんどが未舗装(砂利道)です。パンクやスリップ事故が多発しているため、速度を落とし(80km/h以下推奨)、必ず4WDをレンタルしてください。
Q. マラリアの心配は?
A. 北部(エトーシャ以北)はマラリアのリスクがありますが、乾季であれば蚊は少ないです。念のため虫除け対策(長袖・スプレー)を徹底しましょう。
Q. インターネット環境は?
A. 空港でMTCなどのSIMカードを購入できます。町中では4Gが入りますが、砂漠地帯や移動中の道路では圏外になることが多いです。Googleマップのオフライン地図を事前にダウンロードしておきましょう。
ビザ
2025年4月1日よりナミビア政府は新査証制度を導入しました。相互査証免除が実施されていない国(日本を含む)の旅券でナミビアに観光等で入国する際は査証の取得が必要となります。詳細については、在ナミビア日本国大使館ホームページで最新情報を確認してください。
服装と準備
ナミビアは一日の寒暖差が非常に大きいことで知られています。日中は半袖で過ごせるほど暖かくても、朝晩はぐっと冷え込み、冬には氷点下になることもあります。そのため、重ね着できる服装の準備が必須です。また、日差しが強いので、帽子やサングラス、日焼け止めも忘れずに準備しましょう。
予防接種
入国にあたって義務付けられた予防接種はありませんが、黄熱リスク国からの訪問者についてはイエローカード(黄熱予防接種証明書)の提示が求められる場合があります。
ナミビアは、地球の素顔に出会える国です。世界最古のナミブ砂漠、野生動物が集うエトーシャ国立公園、ドイツの面影を残す街並みなど、見所がたくさんあります。ベストシーズンの乾季に訪れ、広大な自然と独特な文化を存分に楽しんでください。安全対策を万全にし、計画的な予算立てて、忘れられないナミビアへの冒険を計画してみてください。

















