10月28日に日米同時公開のトム・ハンクス主演の映画 『インフェルノInferno』
フィレンツェと、ヴェネツィアも舞台となっており、原作は「ダ・ヴィンチ・コード」「天使と悪魔」でも有名なダン・ブラウンの推理小説。
内容はご周知の通り主人公のトム・ハンクス演じるロバート・ラングドン教授が人類の危機を救うためイタリアを代表する詩人ダンテの叙事詩「神曲」の地獄篇(インフェルノ)に隠された秘密に挑むというサスペンスもの。
ワールドプレミアも舞台となったフィレンツェで上演され話題沸騰中です。
この映画は日本人観光客にもおなじみのフィレンツェ中心部の観光スポットで数多くのカットが撮影されておりますますフィレンツェ人気が旅行者の中で人気上昇となるでしょう。
イタリアのベニスやフィレンツェではちょっとした悪魔探しが地元の人々の中でも流行っているようです。あなたも映画に登場した歴史的絵画やオブジェ探しの旅に出かけてみてはいかがですか? お出かけ前に是非「ダ・ヴィンチ・コード」と「天使と悪魔」はDVDでチェックして『インフェルノInferno』は劇場でご鑑賞のうえご出発ください!
原作の『インフェルノ』に登場する、フィレンツェの主な場所や関連スポットを簡単にまとめてみました。
インフェエルノ映画ロケ地巡りスタート!
1.ロマーナ(ローマ)門 Porta Romana
主人公の 2 人が旧市街を目指して向かった、中心部南西にある門で、1326 年、町を囲む城壁を最後に拡張した時その一部として建 築されました。広場の大理石像は街の外側を向き、頭上の人物像は街の内側を向き、街の過去と現在の象徴といわれています。
2.ボーボリ庭園 Giardino di Boboli
世界遺産『メディチ家の館群と庭園』の一つで、メディチ家の居城ピッティ宮殿の裏手に広がる広大 な美しいイタリア式庭園。意匠を凝らした噴水、洞窟、彫像なども点在し、そのうちのジャンボローニ ャによる幻想的なブオンタレンティの洞窟 Grotta del Buontalenti や、ネプチューン噴水、庭園を 東西に走る糸杉が道の両側に並ぶ通りヴィオットローネなども「インフェルノ」に登場します。(なお、 庭園への入場券はピッティ宮殿内の複数の美術館との共通券で。)
3. ヴァザーリ回廊 Corridoio Vasariano(ヴェッキオ橋上部)
ヴェッキオ橋 Ponte Vecchio の上階を通過するこの廊下はメディチ家の居城であるピッティ宮 殿と、執政所であったウッフィツィの建物を結ぶために、1565 年、ヴァザーリの設計・監督により 完成。メディチ家の人々が民衆に合わず通行が出来た通路で、廊下には多くの肖像画が飾ら れていますが、公開は期間限定。回廊見学がついたツアーを設定している旅行業者もあります。
4. ヴェッキオ宮殿 Palazzo Vecchio
アルノルフォ・ディ・カンビオにより 1314 年に建設され、伝統的にフィレンツェ政庁がおかれ、 現在も市庁舎となっていますが、内部の一部は美術館として。16 世紀にメディチ家のコジモ 1 世が住み、ヴァザーリによる改装で贅を凝らした部屋が造られ、原作・映画にも登場する 『500 人広間 Salone dei Cinquecento』は圧巻。高く持ち上げられた吊り天井、大広 間を飾る巨大壁画の中に、ヴァザーリの絵画「マルチャーノ・デッラ・キアーナの戦い」もありま す。 「500 人広間」は、一般公開されていますが、会議やイベント・行事で使用の際は見 学出来ないこともあります。ヴェッキオ宮殿内には、他にも地球儀のある「地図の間」「ダンテ のデスマスク」などもあり、ヴェッキオ宮殿内の「インフェルノ」に関するツアー始め、興味深い様々なガイドツアーなども体験することができます。
5. ダンテ博物館 Museo Casa di Dante
神曲の作者で詩人のダンテ生誕とされる建物で、内部は博物館となっています。
月曜休。原作「インフェルノ」でも休館日でした。
6. サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(ドゥオーモ) Duomo
フィレンツェを代表する建物で、美しい緑、ピンク、白の大理石が縞模様を描くファサードや、 世界最大のブルネレスキが設計したクーポラ(丸屋根)が印象的。内部も美しいフレスコ画 で飾られており、クーポラにはヴァザーリのフレスコ画「最後の審判」が描かれています。階段 でクーポラに登ることも出来、フレスコ画を近くで観ることも可能です。 大聖堂入口からク ーポラに向かって進むと左手の壁に、ドメニコ・ディ・ミケーリ作絵画「ダンテの神曲」があり、 「神曲」を手に城壁の外に立つ赤衣装を着たダンテの姿が描かれています。
7. サン・ジョヴァンニ洗礼堂 Battistero di San Giovanni
八角形の形をした洗礼堂は、大部分が 11 世紀ロマネスク様式で、フィレンツェ生まれのダンテもここで洗 礼を受けました。ドゥオーモに面した扉を飾るギベルティ作「天国の 門」のブロンズパネルはミケランジェロも絶賛した傑作で、オリジナルは 修復されドゥオーモ付属美術館に収蔵されています。 内部には洗礼盤があり、天井は 13 世紀の色鮮やかなモザイクで飾られ、最後 の審判が描かれています。
この他にも、原作・映画にはフィレンツェの観光名所が登場します。映画を みて、原作を片手にフィレンツェ巡りをすると、通常の観光では気付かなかった見所を発見し、違う視点でさらに深くフィレンツェを理解することが出来るでしょう。
14 世紀にダンテが神曲の「地獄編 Inferno」で描写した地獄の様子に触発、イメージを得て、ルネッサンス期 に多くの芸術家により「最後の審判」などで地獄の様子が描かれるようになったとも言われています。