ヨーロッパで泡の産地と言えばフランスのシャンパーニュ、スペインのカヴァ、そしてイタリアのフランチャコルタですね。それぞれ瓶内二次発酵をする泡で原産地呼称でシャンパン、カヴァ、スプマンテなんて呼ばれていますが、フランチャコルタをスプマンテと呼ぶのはちょっといけない気がする。やっぱりフランチャコルタ|Franciacortaと呼びたい黄金色の透明感高い輝きとグラマラスな味わいは世界中の美食家や愛好家に愛されミラノにほど近いロンバルディア州中央部のフランチャコルタが故郷だ。
フランチャコルタ|Franciacortaが旨いわけ
一言でこの地のテロワールが優れているから。大きなイゼオ湖畔にあり北部にアルプスが聳え立ちその氷河で削り取られたミネラルをふんだんに含んだ氷推積土壌と周辺の自然豊かな冷たい風と朝晩の寒暖差、そしてフランスシャンパーニュよりかなり南に位置し十分にな太陽の恵みを受けすくすくと育つ葡萄の贈り物。利用するブドウはシャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ビアンコのみで手摘みが義務付けられ8月上旬から9月上旬にハーベストされます。オリ抜き前に瓶内二次発酵期間が18か月から60か月と長期熟成が義務付けられているからこそ旨いのです。イタリアの一般的なスプマンテよりとっても手間暇がかけられているのです。
フランチャコルタの種類
基本のフランチャコルタ。フランチャコルタ・サテン、フランチャコルタ・ロゼ、単一の収穫年度のみで醸造するフランチャコルタ・ミッレジマート、出来の良い収穫年に作られるフランチャコルタ・リゼルヴァの4種類のみ認められています。
フランチャコルタのワイナリー
作り手の情熱とフランチャコルタのテロワールが作り上げるワイナリーの紹介です
ラ・モンティーナ|La Montina
1987年3人兄弟が始めたワイナリーでわずか34年でイタリア最高格付のDOCGに認定された比較的新しいワイナリー。スパークリングが最高格付けを取ったのは初めてで「フランチャコルタの奇跡」と言われた。ヴァチカン御用達の辛口で切れのある味わいが特徴。ボトルエンブレムも教皇のティアラがモチーフとなっている。ワイナリーではウエディングや各種イベントも盛んに開催されている。
フェルゲッティーナ|Ferghettina
ラウラ氏率いる女性醸造家の地域で4番目に大きなワイナリー、弟のマッテオさんが考案した四角形をしたピラミッド型ボトルもデザイン的に可愛らしく女性に人気。フェルゲッティーナは華やかでデリケートなアロマと繊細なテイストが自慢の明るく華やかなワイナリーです。
ベラヴィスタ|Bellavista
創業40年を超えるワイナリーで常に最高峰のスプマンテを求める先鋭のワイナリーを率いるのはマッティア・ヴェッツォーラ氏。ベラヴィスタは脛に進化を追い求めている。飲み味は上品なアロマが主張しすぎず上品、しかし喉越し酸がしっかりしていてキレがある、胃にもたれずどのビンテージもベラヴィスタらしい一貫性を感じるワイナリー。
グイド・ベルルッキ|Guido Berlucchi
醸造家フランコ・ジュリアーニ氏と元貴族のグイド・ベルルッキ氏が1961年の誕生させたワイナリー。1200万本を貯蔵できる地下に巨大なカーブを持ち奥には美術工芸品の展示エリアもある。17世紀の貴重なフレスコ画の残る広間も。ベルルッキの特徴は微妙なプレスの調整による苦みの少なく飲みやすいスプマンテ。こだわりはプレスとナチュラルな味わい。カーブ見学後のテイスティングが待ち遠しくなる貴族の愛したワインです。
カ・デル・ボスコ|Ca’ del Bosco
ワイナリーの入り口で出迎えてくれるのが黄金の門、入り口からまるで美術館のようなワイナリーで広大な敷地の至る所にモダンアートがディスプレイされている。ワイン造りの哲学と情熱が徹底したこだわりの製造工程と最新設備を備え、「まったく酸素に触れない」「ポンプによるストレスを最小限に抑える」近代的な工法がこだわりのカ・デル・ボスコのワインです。
ベルシ・セルリーニ|Bersi Serlini
ベルシ・セルリーニは美人姉妹のマッダレーナ・ベルシ セルリーニ氏&キアラ氏のワイナリーで、1100年代のクリュニー修道院跡にモダンな醸造所を構える。ウエディング会場としても利用されヴィンヤードを眺めながらの食事も楽しめます。フランチャコルタの最も北側のイゼオ湖の横で湖からは、常時にブドウに欠かせない最適な冷たい風と湿気で満ちた恵まれた環境です。土壌は泥灰質が多く、ミネラルを多く含み、華やかでシャープな切れ味とが特徴。