目次
- 1 ドロミテとは
- 2 周遊のポイント:夏季ドロミテ周遊バス
- 3 ポルツァーノ(Bolzano/Bozen)
- 4 コルティナ・ダンペッツォ(Cortina d’Ampezzo)
- 5 オルティセイ(Ortisei)
- 6 ドッビアーコ(Dobbiaco/Toblach)
- 7 カレッツァ湖(Lago di Carezza)
- 8 カナツェイ(Canazei)
- 9 ポルドイ峠(Passo Pordoi)
- 10 ミズリーナ湖(Lago di Misurina)
- 11 トレ・チーメ(Tre Cime di Lavaredo)
- 12 ブライエス湖(Lago di Braies)
- 13 チンクエトッリ(Cinque Torri)
- 14 ピエベ・ディ・カドレ(Pieve di Cadore)
- 15 アウロンツォ湖(Lago di Santa Caterina / Auronzo Lake)
- 16 計画と予約のコツ
- 17 お問い合わせ・見積もり
ドロミテとは
イタリア北東部に位置するドロミテ(Dolomiti)は、南チロル、トレンティーノ、ヴェネトの3州にまたがる大山岳地帯で、2009年にユネスコ世界自然遺産に登録されました。総面積は約14万1,903ヘクタール(約1,420㎢)におよび、日本の神奈川県の6割程度に匹敵します。ドロミテの特徴は、切り立った白い石灰岩の峰々と、緑豊かな高原、そして宝石のように輝く湖が織りなすコントラスト。その風景は「世界で最も美しい山岳景観」と評されます。
アクセスも意外に便利で、ミラノからは高速列車でボルツァーノまで約3時間半、ベニスからはコルティナ・ダンペッツォ行きの直行バス(Cortina Express, ATVO)が運行しており、日程次第で気軽に訪問可能です。代表的な観光地には、三頂峰トレ・チーメ・ディ・ラヴァレード、ブライエス湖、ミズリーナ湖、カレッツァ湖、チンクエトッリ、ポルドイ峠などがあり、1週間程度あれば「村・湖・峠」を巡る周遊旅も楽しめます。
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周遊のポイント:夏季ドロミテ周遊バス
夏期(6月中旬〜9月中旬)には観光向けの周遊バスが運行されます。主要なものは以下の通り:
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ドロミテバス(Dolomiti Bus):ヴェネツィア〜コルティナ〜山岳エリアを結ぶ。主要湖や峠へのアクセスに利用可能。
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SAD社バス(南チロル交通):ボルツァーノ〜ヴァル・ガルデーナ〜オルティセイ方面、またカレッツァ湖やカナツェイへ接続。
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Tre Cime Shuttle(444番):夏季限定でドッビアーコ駅〜アウロンツォ山小屋(トレ・チーメ登山口)を直行。事前予約制。
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周遊チケット:南チロル州ではバス・鉄道共通パス(Mobilcard, Südtirol Guest Pass)も利用可能で、長期滞在者に便利。
公共交通を活用すれば、レンタカーがなくても湖・峠・村を効率的に巡れます。
ポルツァーノ(Bolzano/Bozen)
観光と特徴
南チロル州の州都で、ドロミテ西部の玄関口。イタリア文化とドイツ文化が交わる街並みが魅力で、旧市街はアーケード付きの石畳通りにブティックやカフェが並びます。必見は南チロル考古学博物館。氷河から発見された約5,300年前のミイラ「エッツィ」が展示され、世界的な注目を集めています。
アクセス方法
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ミラノ中央駅から高速列車(Frecciarossa, Frecciargento)でヴェローナ経由、ボルツァーノまで約3時間半。
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ベローナ空港からも直通列車あり。
おすすめホテル
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Parkhotel Laurin:歴史あるグランドホテル。駅徒歩圏で庭園やレストランも充実。
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Castel Hörtenberg:ルネサンス様式の城を改装した5つ星ホテル。非日常感を求める旅に最適。
コルティナ・ダンペッツォ(Cortina d’Ampezzo)
観光と特徴
ドロミテの東の玄関口で「ドロミテの女王」と呼ばれる高級リゾート。1956年冬季五輪の開催地であり、2026年にも再び冬季五輪会場に選ばれています。街からはトファーネ山群やクリスタッロ山群を望み、夏は登山・ハイキング、冬はスキーで賑わいます。ブティックやカフェが立ち並び、イタリア随一の山岳リゾートの華やぎを感じられます。
アクセス方法
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ベニス・マルコポーロ空港からCortina ExpressまたはATVOバスで約2時間半。
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ドッビアーコやアウロンツォ方面からもバスが接続。
おすすめホテル
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Cristallo, a Luxury Collection Resort & Spa:伝統的ラグジュアリーの象徴。美しい眺望とスパ設備が整う。
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Ambra Cortina Hotel:中心街の4つ星。徒歩観光に便利。
オルティセイ(Ortisei)
観光と特徴
ヴァル・ガルデーナ渓谷の中心で、木彫工芸の町として有名。アルペ・ディ・シウジ高原やセチェーダ山へゴンドラで直接アクセスでき、初心者でも手軽に絶景ハイキングを楽しめます。町自体もかわいらしい木造建築が並び、滞在そのものが観光となります。
アクセス方法
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ボルツァーノから路線バスで約45分。
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夏期は周遊バスで他エリアとも接続。
おすすめホテル
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ADLER Spa Resort DOLOMITI:広大なスパ施設と美食で知られる高級ホテル。
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Hotel Angelo Engel:中心地に近い快適な4つ星ホテル。
ドッビアーコ(Dobbiaco/Toblach)
観光と特徴
東ドロミテの拠点。鉄道駅を持ち、トレ・チーメやブライエス湖方面へのアクセス拠点として最適。自然公園の入口にあり、湖畔や森林を歩く静かなハイキングも楽しめます。夏季には「Tre Cime Shuttle」で三頂峰の登山口に直行可能。
アクセス方法
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ボルツァーノから鉄道で約2時間(フランツェンスフェステ乗換)。
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コルティナやブライエス湖へは路線バスが運行。
おすすめホテル
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Romantik Hotel Santer:アルプス風シャレーとスパ完備のホテル。
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Hotel Union:駅近で移動派に便利。
カレッツァ湖(Lago di Carezza)
観光と特徴
「虹の湖」と呼ばれる小さな湖で、ラテマール山群を映す碧い水面が印象的。湖畔の遊歩道は約30分で一周でき、気軽に訪れることができます。朝や夕方の時間帯は観光客も少なく、静かに湖面を撮影するのに最適です。
アクセス方法
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ボルツァーノからSAD社バスで約40分。
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夏期は観光バスやツアーも多数。
おすすめホテル
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Sporthotel Alpenrose Carezza:高原に位置し、ハイキング出発点として便利。
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Hotel Adler Carezza:家族的な雰囲気のホテル。
カナツェイ(Canazei)
観光と特徴
ヴァル・ディ・ファッサ渓谷の中心。サッス・ポルドイ展望台やセッラ山群周回ルートの玄関口。夏はアルペンフラワーの高原、秋は黄葉、冬はスキーで国際的に人気。周辺にはロープウェーや登山ルートが集中しています。
アクセス方法
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ボルツァーノからバスで約1時間半。
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トレントからも定期バスあり。
おすすめホテル
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Dolomiti Hotel La Perla:好立地で食事の評価も高い。
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Hotel Astoria:温水プール付きの快適な4つ星。
ポルドイ峠(Passo Pordoi)
観光と特徴
標高2,239mの名峠で、セッラ山塊を代表する絶景スポット。峠からはロープウェーで標高2,950mのサッス・ポルドイ展望台へ上がれ、360度の大展望が広がります。峠周辺は夏も賑わい、登山・サイクリングの拠点。
アクセス方法
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カナツェイからバスで約20分。
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夏季は観光バスのルートにも含まれる。
おすすめホテル
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Hotel Col di Lana:ロープウェー駅前の便利な宿。
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Rifugio Maria:展望台そばの山小屋泊。
ミズリーナ湖(Lago di Misurina)
観光と特徴
「ドロミテの真珠」と呼ばれる美しい湖。背後にクリスタッロ山群を望み、湖畔散策が人気。周辺は清涼な空気に包まれ、夏は避暑地、冬はスケート場としても使われます。
アクセス方法
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コルティナ・ダンペッツォからバスで約30分。
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夏季は湖畔まで直通の観光バスもあり。
おすすめホテル
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Grand Hotel Misurina (Blu Hotels):湖畔に建ち、ロケーション抜群。
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Hotel Sorapiss:家族経営で温かい雰囲気。
トレ・チーメ(Tre Cime di Lavaredo)
観光と特徴
ドロミテのシンボルである三頂峰。登山者だけでなく観光客にも人気で、アウロンツォ小屋まで車道やシャトルバスが整備されています。周回ハイキングは約3〜4時間で、世界屈指の絶景が広がります。2025年から入山規制と事前予約制度が強化され、訪問前の確認が必須です。
アクセス方法
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ドッビアーコ駅から444番シャトルバス(夏季予約制)で約40分。
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車の場合、有料道路経由でアウロンツォ小屋駐車場へ。
おすすめホテル
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Rifugio Auronzo:登山口にある山小屋宿泊。
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Hotel Drei Zinnen(ドッビアーコ):アクセス重視派に最適。
ブライエス湖(Lago di Braies)
観光と特徴
「エメラルドの瞳」と称される絶景湖。湖畔遊歩道やボート遊びが人気。近年はSNS映えで世界的に有名となり、夏季は交通規制が敷かれるため、早朝の訪問が推奨されます。
アクセス方法
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ドッビアーコからバスで約30分。
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夏期はアクセス道路が事前予約制・交通規制あり。
おすすめホテル
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Hotel Lago di Braies:湖畔唯一のクラシックホテル。
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Hotel Trenker:周辺の静かなエリアに立地。
チンクエトッリ(Cinque Torri)
観光と特徴
5つの岩塔が並ぶ景観で知られ、周囲には第一次世界大戦の屋外博物館があります。短時間のハイキングで岩壁や塹壕跡をめぐることができ、歴史好きにも人気。アルピニズム入門の岩場としても知られます。
アクセス方法
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コルティナからバスまたは車でバイ・デ・ドーネス駐車場へ。
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駐車場からチェアリフトでリフージョ・スコイアットリへ直行。
おすすめホテル
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Rifugio Scoiattoli:岩塔を望む山小屋宿泊体験が可能。
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Hotel Villa Argentina(コルティナ近郊):拠点として便利。
ピエベ・ディ・カドレ(Pieve di Cadore)
観光と特徴
ルネサンス期の巨匠ティツィアーノ(Titian)の生誕地。生家は博物館として公開されており、美術史に興味がある人におすすめ。観光客は少なく、セントロ カドーレ湖を見下ろす美しい景色を望む魅力的な歴史ある雰囲気の町歩きが楽しめます。
アクセス方法
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コルティナ・ダンペッツォからバスで約1時間。
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ベッルーノ方面からも接続あり。
おすすめホテル
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Hotel Al Pelmo:老舗の家族経営ホテル。
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Hotel Belvedere:眺望に優れる宿。
アウロンツォ湖(Lago di Santa Caterina / Auronzo Lake)
観光と特徴
アウロンツォ・ディ・カドレの町にある人工湖。緑の水面に山並みが映り、遊歩道やカヤック体験が楽しめます。トレ・チーメ登山の前泊地としても利用価値が高い拠点です。
アクセス方法
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コルティナ・ダンペッツォからバスで約1時間。
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ドッビアーコからも直通路線あり。
おすすめホテル
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Hotel Auronzo:湖畔に建つ快適な宿泊施設。
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Hotel Miravalle:町中心地で便利。
計画と予約のコツ
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玄関口を決める:西からなら「ミラノ→ボルツァーノ」、東からなら「ベニス→コルティナ」。
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人気地は朝一番が鉄則:ブライエス湖、トレ・チーメは早朝と事前予約で混雑回避。
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一拠点一テーマで無理なく:オルティセイ=稜線絶景、コルティナ=湖&戦跡、ドッビアーコ=三頂峰など。
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宿選びは立地重視:ロープウェー駅前や湖畔立地の価値は大きい。
お問い合わせ・見積もり
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*ご希望をメッセージ欄にご記入ください。
・宿泊都市(ポルツァー、コルティナ・ダンペッツォ)など
・宿泊ホテルランク:3つ星・4つ星・5つ星など
・空港↔ホテル間、都市間の送迎の有無など